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「匠」分析

Analisis

医学部入試topic

2023年医学部定員数削減問題


ここ数年の医学部志願者数は高止まりの傾向にあるが、2003年から続いてきた医学部定員数の増加は終焉を迎え、いよいよ2023年から医学部定員数の削減が始まる。
2020年11月18日に開かれた、厚生労働省「医療従事者の需給に関する検討会」では、削減数については明らかにしていないものの、医学部の定員数を減らす方針を改めて確認した。
これにより医学部志願者数が若干減少する事も考えられるが、医学部自体の難易度が下がることはなく、寧ろますます競争激化の一途を辿るだろう。
 
そこで一番の影響を受けると考えられるのが、「私立大医学部専願」の受験生だ。
今年から導入された大学入学共通テストでは記述式の導入が見送られたり、また出題形式が大幅に変更したりなどこの先の不透明さを考えると、国立医学部志願者に「安全志向」が働き、私立医学部へと流れてくるのも自然の流れであろう。
これと共に医学部自体の定員数が減ることから、私立大医学部は「かつて類を見ない程の激戦」が予想される。

入試問題の難化


「国立大医学部の問題は難しく、私立大医学部の問題は簡単」な時代は終わった。近年の私大医学部の問題の難化はすさまじく、当予備校「匠の会」の授業でも私立大医学部専願の受験生に対しても、東大、京大、阪大など難関国立大の入試問題で十分な演習を積んで備えている。
もちろん国立と私立とでは問題の難しさの方向性は違うが、以前ほどの差は感じられない。
 
実際、2020年の北里大数学大問3では「不等式の面積評価」の問題が出題されており、これは近年大阪大、名古屋市立大、長崎大などでも出題されており国公立大では割と見られるタイプの問題だが、それらの問題よりも難易度が上がっていた。同様の現象が、理科や英語にも見られ、私大医学部受験生だからといって私大の問題ばかりを解いていたのでは、とても手が出ないような問題が出題されつつある。
 
こうした現状に対応する為にも、「国立大医学部の問題は難しく、私立大医学部の問題は簡単」という誤った概念をまずは捨てるべきである。
その上で、志望校の過去問を入念に調べ、「どのレベルの難易度まで問題を解いておくべきか」をしっかりと把握しておく必要があろう。

多浪生の行き先は?


2018年に端を発した「医学部不適切入試問題」、これがマスコミなどで大々的に採り上げられ改善されているはずだが、依然「多浪生が入れる医学部」と「多浪生が入りにくい医学部」の両方が存在するのが現状だ。
 
ある4浪の生徒は、2次試験の面接で「うちは多浪生は採らないから」と明言されたらしい。
またある大学では、成績開示の結果多浪生が1,2浪生に比べて軒並み10~15点程低い点数を付けられていることが分かった。
「多浪生が不利」である事の真偽のほどは定かではないが、多浪生はやはり出願に際しては慎重に検討すべきであろう。この点、不安であれば当校はいつでもご相談に応じている。
 
更に今年から関西医科大では前期の募集人員を32名減らし、推薦型選抜を増員した。
これに限らず、他の大学でも一般の募集枠を減らし、推薦型選抜を増やしつつあるように思える。
 
こうした点を考慮しても、多浪生を取り巻く受験環境は一層厳しさを増して行くであろう。今まで以上に学力に磨きをかけて入試に望まねば、この難局を乗り越える事は出来ない。